上野御徒町への想い

3F

あんみつ みはし

上野の街を見守ってきた、変わらぬ味

クリームあんみつ¥565

3代目代表取締役

佐藤 一也さん

大学卒業後、外資系コンピュータ会社を経て、家業みはしを継いで35年。商店会長など街の仕事も歴任。

野の街を
見守ってきた、変わらぬ味

上野公園前交差点からすぐの場所に、《みはし》本店はあります。本店が誕生したのは、戦後の混乱が残る1948年のこと。「当時東京では、食糧管理法や配給統制法により砂糖や小豆の入手に、大変苦労したと先代から聞いています。そのため甘いあんみつやお汁粉は喜ばれ、創業時は大盛況でした」と話すのは、上野の歴史をよく知る3代目取締役・佐藤一也さん。創業時だけでなく、69年経った今もなお、休日には行列が見られるほど《みはし》のあんみつは愛され続けています。

そのおいしさの秘密は、あん、蜜、寒天、赤えんどう、求肥、みかん、すべての材料の絶妙なバランス。産地にこだわり、素材の味を活かすように手間ひまをかけて味付けをしています。そのひとつでも崩れると、昔ながらの味が変わってしまうといいます。「例えば当店のみかんは国産の缶詰を使っているのですが、最近みかんをつくる農家が減ってきているんです。昔ながらの酸っぱいみかんでないとあんみつのバランスが崩れてしまうので、今の味を守るために、自社栽培も念頭においているところです」と佐藤さん。こうして代々守り抜かれてきたメニューの中で、一番人気はソフトクリームがのった「クリームあんみつ」。乳脂肪を控えめにつくったオリジナルのソフトクリームは、あんみつの甘さと絶妙に合うさっぱり味。パルコヤでは本店同様、あんみつに加え軽食やお持ち帰りメニューなども取り扱います。

パルコヤがある場所は、江戸時代には下谷広小路と呼ばれ、『寛永寺』の門前町として夜になると屋台などが立ち並ぶ繁華街だったといいます。そんなパルコヤの《みはし》をどんなお店にしていきたいか尋ねると、「母娘の待ち合わせやお孫さんとおばあちゃんのお出かけなどで、世代を超えて使っていただけたら嬉しいですね。あとはあんみつの味を守るという、今までと同じことをやるだけです」。創業時から上野の街を見守ってきた今も変わらぬ名店の味を、パルコヤで堪能してみませんか。