漢方専門相談員が見る「はたらく細胞」(チケ得)
25/01/29
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カガエ カンポウ ブティック上野店の荒毛です。
つい先日TOHOシネマズ上野にて『はたらく細胞』観てきました。
医療に携わる身として、人体の仕組みがわかりやすい本作品は、漫画・アニメどちらも好きな作品です。
私は学生時代から佐藤健を推していますので、映画化で佐藤健さんが白血球役ということもあり、目を輝かせて映画を観ました♪
佐藤健、本当最高ですね♪
◼︎「はたらく細胞」映画イントロ
人間の体内の細胞は約37兆個!酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、健康と命を守るために全力ではたらいています。
登場人物は日胡と茂の親子。高校生の日胡はまじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは楽しくはたらいている。
一方不摂生な日々を過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境で疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っていて親子の体でも大違い!
そんな中で、細胞と病原菌・ウィルスなどとの壮絶な戦いが繰り広げられることに・・・・
体の中で、はたらく細胞たちは擬人化され、病原体などはモンスターとして表現されています。
作品の魅力は「自分の体の中でもこのように日々細胞たちが頑張っているな〜」「細胞たちが働きやすいように、生活気をつけねば!」
と思えることが私は魅力だと思っています。
実は漢方の世界でも、六臓六腑(一般的には五臓六腑ですが・・・)が擬人化され、国の役人に例えて描かれています。
中国 漢の時代の漢方の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』※世界最古の医学書
には、黄帝(王様)が岐伯(教育係)に色々な質問をぶつける、問答回答集のような形式をとっており、
このような記述があります(以下原文を現代要約します。長文なのでご興味ある方はぜひ読んでみてください!)
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ある時、黄帝が岐伯さんに質問をぶつけます。
黄帝「人の体内にある臓腑(ぞうふ)は、国で働いている役人たちのように思えるのだけど、その役割はどんな感じ?」
岐伯「王様!なんて良い質問をされるのでしょう!」と役人に例えて役割を答えていきます。
【六臓六腑=臓腑】
六臓は、肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)、心包(しんぽう)
六腑は、胆(たん)、小腸(しょうちょう)、胃(い)、大腸(だいちょう)、膀胱(ぼうこう)、三焦(さんしょう)
・肝は、色々な計画を打ち立て病に立ち向かう『将軍』
・心は、生命活動をする中心的存在なので『君主(王様)』
・脾と胃は、食べものを消化して体に栄養を分配する『食料倉庫の役人さん』
・肺は、脈の流れをコントロールして呼吸を行う『王様の補佐官』
・腎は、体の元気を蓄えて、肝がやりたい事がある時に大きく力を貸す『重労働に耐える強い労働者!』
・心包は、心に代わってストレスを受け止め、命令を執行する『王様の側近・護衛』
・胆は、行動を起こす際の判断・決断力として力を発揮する、『公平中立な裁判官』
・小腸は、消化吸収した飲食物から体に役立つ物を吸収し、不要なものを膀胱や大腸に送る『国の予算管理している役人さん』
・大腸は、不要な固形物を便に変えて肛門に届ける(伝導)『衛生・治安維持に貢献する役人さん』
・膀胱は、尿が貯まると出す(排尿)『水を集める所を管理する地方長官(水道局員さん)』
・三焦は、生命活動を維持するための“気・血・水”の通り道を作り管理してくれる『溝を切り開き流す役人さん』
この後に岐伯は、どれが一番大切??ということに触れていて、
「基本的には王様である心がいきいきと元気なことが大事です。
王様が元気だと他の役人も自らの仕事を全うできます。
心を安らかに保つ生活をすることが大切なのですよ」といっています。
古来の人も、自分たちの見えない体のことを理解するためにうまく表現しています。「はたらく細胞」に通じる部分がありますね。
私は自分の健康を考える時、この六臓六腑(略して臓腑)さんたちのことを思って
「私の王様(心)、将軍(肝)、労働者(腎)は元気に働いているかな?」
「早食いで食べちゃったから、食料倉庫の役人さん(脾・胃)に無理かけちゃったかな?」
と、働いてくれている臓腑を気遣うようにしています。
「はたらく細胞」でも、「はたらく臓腑さん」でも言えることですが、自分の体を労わる気持ちや、生活の過ごし方が大事だなとつくづく思いますね。
お店では、本格的なカウンセリング、5分ほどでできる体質チェックなどから「はたらく臓腑さん」たちがどうなっているかも簡単にチェックできます。
「はたらく細胞」を見にこられたらぜひ店舗にもお立ち寄りください。ご来店お待ちしております。
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